◆5周年特別対談 『ドラゴンクエストウォーク』の5年間とこれから

◇出演
『ドラゴンクエスト』の生みの親 堀井雄二氏(ほりい ゆうじ)
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『ドラゴンクエストウォーク』プロデューサー 柴 貴正(しば たかまさ)

サービス開始から5年。それを記念した特別企画として台湾を訪れたふたりに、たくさんのお話を聞いた。『DQウォーク』の5年間、その間にあった紆余曲折、そしてつぎつぎと実装されていく新要素。進化し続けるゲーム『DQウォーク』はこれからどこへ向かっていくのか……?

※本インタビューは、2024年11月15日発売「ドラゴンクエストウォーク 公式ファンブック 5th Anniversary」に収録されている記事で、期間限定のWEB公開となります。
※WEB掲載用に、文章の一部を調整しています。

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★5周年を迎えて実装されたさまざまな要素

─『DQウォーク』は5周年を迎えました。いまの率直な気持ちを聞かせてください。

堀井 よく続いてますし、どんどん盛り上がっているからうれしいですよね。前にも話しましたが、最初にテストプレイしたときに、スクウェア・エニックスの本社ビルのそばにいろいろ置いて、みんなでいっしょに歩いたんです。それで「楽しいゲームだね」と言ったのを覚えていて……そこが出発点だったわけです。あれから、いろいろあったよね。

 5年、ですからね。

─5周年でさまざまな機能が追加されました。

 はい。寝て遊べる『ゆうべはおたのしみでしたね』も入りました。録音設定すれば自分のイビキも聞けますからね。なかなか楽しいですよ(笑)。

─スリープ機能は、どういった目的でつけられたんですか。

 『DQウォーク』はゲームですが、健康アプリでもあるんです。ですので、まずは「歩く」、その延長線上で「寝る」と来たわけです。健康を気にする世代のプレイヤーも多いので、「歩く」のほかにも、「寝る」ということを一生懸命やってほしいな、と。

堀井 無呼吸とか、健康面での心配もあるからね。

 そういうことに気づけるだけでもいいので、ぜひ遊んでもらえればと思います。

堀井 あとは、5周年でカジノに『なぞり ドラけし!』も入ったね。

 そうですね。これは、『ドラゴンクエストけしケシ!(以下、『DQけしケシ!』)』をオマージュしたゲームになっています。残念ながら『DQけしケシ!』のサービスは終わってしまいましたので、プレイされていた方々が再度遊べるものを入れたかったんです。あと、堀井さんもよく言われる「カジュアルなゲーム」が『DQウォーク』にも欲しいというのもありました。

堀井 そうだね。麻雀はそれなりに時間がかかるし、1分でササッとやれるのがいいよね。

─実際に遊んでみていかがでしたか?

堀井 おもしろいですね! 6連以上をどうやって見つけるか、という勝負ですよね。若い人は本当に一瞬で見つけるので、敵わないです(笑)。

 本当ですよね(笑)。

─SNSではかなりの高得点を出されている方もいます。

堀井 すごいですよね! 僕は10万点もいっていません。ぜんぜんですね。

 僕も10万点くらいですね(10月8日時点)。うまくなれる気はしているので、いろんな攻略動画を確認してから、再度トライしてみようかなと思っています。

─今後、アップデートしていく予定はありますか?

 はい。『DQ』でいちばん大切な、最初は下手でも積み重ねていくと上手になるという要素は必要だと思うので、様子を見ながら試行錯誤していきます。

─ほかにも『ちいさなメダル』が実装されました。これによって、また「歩く」目的がひとつ増えました。

 はい。たくさん歩いて探してください! メダルの位置は、ほかのプレイヤーとも共有されています。だから「誰かがあそこで見つけたから、自分もそこに行ってみよう」という遊びができます。あと、自分が最初に見つけたメダルは、「自分が初めて入手したメダル」というのが記録に残りますからね。『DQウォーク』の初期の頃は、ふだん歩いている道がすごく楽しくなる、あちこち行ってみようという思いがみなさんあったと思うんですよ。それをもう1回体験してほしいということで入れたのが、『ちいさなメダル』です。街のことをより深く知ることもできますからね。

堀井 確かに、最初は「こんなところあったんだ!」って、近所を散策しながら思ったからね。

─いつも歩く道から、ちょっと離れたところを歩いてみるきっかけにもなりますね。

 はい。それを狙っています。

─宝の地図に、『魔王の地図』も実装されます。

 『魔王の地図』は、『なぞり ドラけし!』や『ちいさなメダル』とは逆で、コアなプレイヤー向けです。宝の地図を遊んでいて、ほぼ地図をコンプしているという人たちに向けて、新しい何かを提供したいということで入れました。原作の『DQⅨ』で楽しかったマルチで魔王を倒す遊びを今回実装したいと思っていたんですが、ご存じの通り『DQウォーク』はひとりだけで遊び続ける方も多いので、バトルや報酬のバランスには非常に苦労しました。宝の地図は、生成の確率や流通などの設計上、考慮する点が多いコンテンツですので、様子を見ながら適宜調整しつつ遊びやすくしていきたいですね。

堀井 ……強いんだ?

 強いですよ(笑)。いいものを落としますので、ぜひ。

堀井 でも、コアな人って、本当に強いからね。

 強いんですよ。よくわからないくらい強いです(笑)。

★新たな特級職として天地雷鳴士が登場

─職業としては、天地雷鳴士が実装されました。

 「周年として、特級職で強いのを出さないといけないね」という話になって、『DQ』に数ある職業のなかから天地雷鳴士を選びました。天地雷鳴士は『DQⅦ』が初出の職業になります。

堀井 天地雷鳴士という名称は、当時、語感で決めたんです。とにかく強そうな名前にしたい、って(笑)。

 思いつきだったんですか?

堀井 そうだね。造語だし、ふつうにはない言葉でしょ?

 ないですね。陰陽師のようなイメージかなとは思っていました。

堀井 そうそう。そうだね(笑)。

 魔法と、自然と、あとは盗賊的な要素も混ざっていて、強いし楽しい職業なんですよね。『DQウォーク』は天候も関係してくるので、天候を変えられるウォーカーズスキルを使いたいというのもありました。

─同時に、新しい属性「ザバ属性」が実装されました。

 「ザバ」は、堀井さんの命名ですよね?

堀井 そうだね、ザバーン!

 最初に聞いたときに堀井さんっぽいなぁと(笑)。

堀井 これも語感だから。

 (笑)。

─波のイメージですね。

堀井 そう、水ですからね。属性は大事です。モンスターの弱点にもなりますからね。

 そうなんです。属性が増えることで、各属性の相関関係図もまたちょっと変わるわけです。

─ちなみに、武器のオーシャンウィップの「魅惑の大水球」の属性もザバに修正されたりしますか?

 確かにザバ属性のような技なのですが、過去に実装されたものを再調整するのは中々難しく……すみません!

─天地雷鳴士が追加されたことで、職業も全24職(※守護天使含む)となりましたが、とくに思い入れのある職業や、好きな職業はありますか?

堀井 僕は「叩く」のが好きなんですよ。だから、まずはバトルマスターからゴッドハンドに転職させて育ててます。ほかにはニンジャも入れてますね。

─ニンジャは『DQウォーク』のオリジナル職業ですよね。

 僕が最初に「ニンジャを出そう」と言ったとき、「ニンジャは『DQ』じゃない」という意見もあったんです。でも、堀井さんにも相談したら「そんなことないんじゃない?」と。3秒で話が終わりました(笑)。

堀井 いいですよね、ニンジャ。昔、『ウィザードリィ(3DダンジョンRPGの元祖と言われる名作)』にハマったときに、かなり苦労して忍者を作ったから思い入れもあって(笑)。

 最初からは忍者にはなれなくて、必要なパラメータも高いんですよね。

堀井 そうそう。かなり大変だったよ。ほかに思い入れがある職業は、『DQ』らしい職業ということで、遊び人とか、スーパースターとかですね。これらも、ふつうのRPGにはない職業だと思います。ゴッドハンドも「とにかく強そうな名前を」という語感でつけた名前なので、お気に入りですね。

 ゴッドハンドは、最初はマッサージ師? と思いました(笑)。

堀井 (笑)。

─職業の中では、守護天使から守り人になるというのも特徴的でした。

 そうですね。物語が終わったらなくなる職業というのを今回初めて作りました。ただ、完全になくなっちゃうと積み上げてきたものもなくなってしまう。それは嫌でしたので、守護天使から守り人になるという流れを作りました。

─モンスター職として、辰年の2024年1月1日にドラゴンも登場しました。

 いつかモンスター職を入れたいとは思っていたのですが、辰年ということもあってうまく現場がひねり出しました(笑)。今後も、しっかりロジックが合えば、モンスター職も追加していきたいと思っています。でも、こうやって話していると、全職業が思い出深いですね。

堀井 そうだね、本当にいろいろあったからね(笑)。

 『DQウォーク』って、「いまはこの職業が強い」というように、ブームが移り変わっていくじゃないですか。以前は大魔道士が強く、ちょっと前は魔剣士だったり、いまは天地雷鳴士が来てますしね。そうやって流行が変わっていくことも、こちらの狙いのひとつであり、プレイヤーのみなさんも求めてることなのかなと思うんです。『DQウォーク』のいちばん楽しいところは、キャラクターをレベルアップさせることだし、結局すべての職業のレベルを上げたくなる。すべてはそこにつながっていくのかな、と思っています。

★職業のイラスト・特技のモーション制作秘話

─新しい職業はイチからデザインされるわけですが、どのような工程で作られていくのでしょうか。

 最初にラフが何点かあがってきて「この方向でやりましょう」という話をして、決まっていきます。天地雷鳴士は、最後までどの方向でいくか悩みました。僕の中での天地雷鳴士は、「強いんだけど見た目はかわいくて、何かを秘めているイメージ」なんです。そのイメージをどのように出すか。ほかの候補は、かなり見た目が強そうなので、もうちょっとかわいくしたほうがいいんじゃないかと。

─新たな職業が誕生するときは、イメージイラストも描かれますよね。

 はい。例えばスーパースターのイラストなんかは、狙いがあったんです。昔の『DQ』のスーパースターはこのような姿じゃなかったと思うんです。でも、いまの時代にスーパースターと言ったら、K-POPアイドルのようなイメージが強いのかなと。ですので、そういうデザインにしてみました。遊び人は遊び人で、『DQ』っぽさがあって、すごくいいんですよね。でもスーパースターになったときに、ちょっと変わってほしいなというのもありまして。

堀井 なるほどね。

 ドラゴンのデザインも全パターンよかったので、だいぶ悩みました。はかいのてっきゅうを装備させるという濃い目の味つけもして、「てっきゅう映えするような絵ってどれだろう」みたいな話もしましたね。大魔道士のデザインも、「いままでになくて、ギリギリで成り立っているような色合いがいいよね」といった話をして、現在の色になりました。そもそもイラストを描いている人がとても優秀なので、こちらでもいろいろ考えますが、ほとんどはあがってきたものに何かをちょっと足す、といった流れで作っています。

─最近は、新職業の実装前にイメージイラストがシルエットで発表されています。それをプレイヤーのみなさんが、どんな職業なのか予想されていますね。

 あれはめちゃくちゃうれしいですよ。ちゃんとボケてくれる「ボケ組」もいて、大喜利みたいに楽しんでくれていますよね。このような流れになるとは思ってもいませんでした(笑)。

─ちなみに、特定の特技を使ったときのモーションも、職業のイラストと同じようにデザイナーのイメージを先行する形で作られているんですか?

 基本的にはそうですね。でも開発初期は、たくさん話し合いました。「この職業ならでは」「この武器ならでは」みたいなものを入れたいですし、間も大事ですからね。最近は担当者と考えかたもかなり合ってきましたので、コンテではなく、動く状態のものでチェックしています。同時にモンスターが絡むものも増えてきたので、どのように表現するかという話し合いもしています。

─モーションの尺は気にされていますか?

 かなり気にしています。何回も見るものですから、短めがいいと思うんです。でも短すぎると「らしさ」が出ない。そのせめぎ合いですよね。コアなプレイヤーほど短いほうがいいって言いますし(笑)。

─たとえば、夏の渚のベホマラーは、だいぶ思い切った演出ですね。

 そうですね。最初はもっと女の子どうしの恋愛みたいなイメージが強いモーションであがってきたので、だいぶ話し合いました。でも、何度言ってもそういう感じであがってくるので、現場がやりたいんだろうなって(笑)。それでギリギリのところに落とし込みました。タイプ1と2でモーションが変わるので、そこも見どころです。

─ギガブレードは、これは『DQⅢ』のイメージですね。

 『DQⅢ』のオマージュです。これは動くものがあがってきたときに、みんなで「うわー」ってなりましたよね。当時の『DQⅢ』プレイヤーも、いまの『DQ』ファンも、みんなが望んでいるようなものがあがってきた気がしてうれしかったですよ。

★『DQⅨ』を彷彿させる『宝の地図』の実装

─4周年で『宝の地図』が実装されて、さらに遊びの幅が広がりました。この『宝の地図』は、『DQⅨ』にもありましたね。

堀井 そうですね。あれは、ニンテンドーDSに『すれちがい通信』の機能があったので、すれ違った人たちと何かを交換できたらいいな、と思って入れました。プレイヤーを有名にさせたかったというのもあり、最初に作った人の名前が残るようにして、それを配れるという仕組みにしました。そこで、『まさゆきの地図(※メタルキングがたくさん出現する地図)』が生まれて盛り上がりを見せてくれて、最終的にはギネス世界記録まで認定されてしまったという(ワイヤレス通信を通じて1億1757万7073人(2010年3月4日現在)がすれちがったゲームソフトとして)。当時はみんな、ニンテンドーDSを持って外に出て、宝の地図を探していましたよね。そんな「バーチャルがリアルを浸食した」という現象を、すごくおもしろいなと思っていました。

─その『宝の地図』が『DQウォーク』にも登場したんですね。

 はい。スマートフォンで、オンラインで遊べることが当たり前の時代になりましたからね。根本は『DQⅨ』と同じで、作った人がヒーローになれる。しかもその人は、べつにゲームを滅茶苦茶やり込んでいなくてもいいんです。ライトなプレイヤーがある日突然ヒーローになって、みんなに喜ばれる。そういうことをやりたくて。

堀井 僕もメタルキングの地図をもらったよ。

 うれしいですよね。その人のことは忘れないですよね、やっぱり。

─そのメタルキングの地図も複数枚確認されていますが、発見のタイミングが大型アップデートの直後だったときもあり、プレイヤーからは「排出の操作をしているのでは?」という声もありました。実際のところはどうでしょう。

 まったくコントロールしていません! あくまでも自然発生的なものだからうれしいんです。でも、本当に「これコントロールしている人おるやろ?」と思うようなタイミングで出てしまったんですが、もしコントロールできてるんだったら逆にこんなタイミングで出しませんよ(笑)。

─なるほど。こればっかりはプレイヤーの皆さんに信じてもらえるとうれしいですね。

 地図は、意外と「B」や「C」といった、周回することでレベル上げが捗る地図というのが流行っていて、それはそれでおもしろいなと思っています。僕らがまったくフォーカスしていないのに、プレイヤーのみなさんが気付いて「この地図いいぞ!」って広がっていっている。そういうのが、『宝の地図』のいちばん楽しいところかもしれません。

─ビギナーでもこころを集めやすいですしね。

 そうですね。初心者の方たちが、過去に取れなかったこころを比較的カジュアルに手に入れられるというのも、『宝の地図』のいいところです。

★プレイを豊かにするコラボキャンペーン

─「この城わが旅!日本100名城®キャンペーン」もそうでしたが、全国の動物園・水族館にイベント限定スポットが登場する「ふれあい&めぐりあい 全国まものランドキャンペーン」などが実施されて、イベントスポットがさらに増えました。柴さんは、プレイヤーとしてどれくらい遊んでいますか?

 おみやげは、前回の本(「ドラゴンクエストウォーク公式ファンブック 3rd Anniversary 」)のロケで行った、隠岐の島でコンプリートしました。「100名城®キャンペーン」は、開始2ヵ月くらいで65箇所ほど行きました。

堀井 けっこう行ったね。

 はい、100名城®はいいですよ。なんというか、城に攻め込んでいる感じがするんですよね(笑)。

堀井 (笑)。

 「まものランドキャンペーン」は、まだそこまで実際には回れていなくて。でも何個かは取りました。

─先日まで「ロフトコラボキャンペーン」も開催されていましたが、どうでしたか。アイテムの入手条件が厳しいのでは、という意見も見られました。

 僕自身、「黄色いにわかなお面」が欲しかったので、2ヵ月間で8地方中6地方をまわって手に入れました。なんてことないアイテムでも、取ればちょっと自慢できる、みたいな要素が欲しかったんですよね。僕が最初に提案した条件は、約160店舗あるロフトのうち、80~100店舗に行くというものでした。でもそれだと店舗が関東地方に多いから、ほかの地方の方が不利なんですよね。それで、最終的には公平にするために、現状の形になりました。あれは持っている人がすごいっていう証ですね(笑)。

─ほかにも、馬車が実装されたときには、ばんえい十勝との異色のコラボレーション「ドラゴンクエストウォーク記念 スラミチチャンピオンシップ」が開催されました。これに関しては堀井さんもXでポストされていたりしました。

堀井 はい。馬券も本命を絡めて買ったんですが、ダメでした。

 ダメでしたか。僕もダメでしたね。

堀井 でも楽しかったですよ。外れた馬券も、記念にまだ持っています。

─コラボには、「パ・リーグ6球団熱闘コラボ」もありました。

堀井 当時の福岡PayPayドームで始球式をやりましたよね。キラーピッチングマシン(キラーマシン型のピッチングマシン)で。マウンドに立つなんてなかなかできないから本当にうれしかったですよ。いい経験をさせてもらいました。

 堀井さんとキラーピッチングマシンが並んでいるところが、すごくよかったんですよね。堀井さんが指示して投げさせているみたいで(笑)。

堀井 楽しいコラボだったね。

 すぎやま(こういち)先生の曲が、試合中にいっぱい流れていたのもあって、思い出深いです。

─「Coke ON®コラボキャンペーン」はいかがでしたか。

 歩けばドリンクが無料でもらえるというのは、健康面でもいいですし、非常におもしろかったですね。イベント用のコラボ自販機まで作ってくれて、メーカーさんが笑いやノリについてきてくれたのも最高でした。ゴールドマンの自販機に長蛇の列ができているのを見て、僕もうれしかったです。

─特徴的なモンスターもたくさん登場しましたね。

 コーヒーライオンとかね。4本は飲みすぎやで、みたいなね(笑)。

─モンスターの名前は、どなたが命名されたんですか?

 こちらである程度考えたのを、もちろん最終的には堀井さんに見てもらいました。メーカーの担当さんにもノリノリでやっていただけましたね。コカ・コーラさんはアメリカに本社があるので通るものと通らないものがあると思うんですけど、すごい勢いで通してくださって。これまでにこういうことをやったことはなかったと思いますし、海外の方にどうやってこのノリを伝えていただけたのかわかりませんが、本気になって悪ふざけしていただけてとても楽しかったです。

堀井 『DQウォーク』ならでは、だよね。歩くから、自販機とも結びつくわけで。

 そうなんですよね。あと、コラボ先の担当の方が、だいたい40歳前後で、みんな『DQ』が大好きなんです。

堀井 なるほど。そうすると、企画が通りやすいのかな。

 めちゃくちゃ話が早いんです(笑)。

★『DQ』シリーズ40周年と『DQウォーク』のこれから

─『DQウォーク』でも、多くのナンバリング作品とのコラボが実装済みですが、2026年には『DQ』40周年を迎えます。

堀井 そうなんですよね。もう40周年なんですよ。

─『DQウォーク』でさらなる展開もあると思うんですが、今後『DQ』シリーズはどのように展開していきますか?

堀井 40周年を超えて、僕は50周年までいきたいなと思っています。

 おお、いいですねー!

堀井 なんとか健康に気をつけてね(笑)。

 そのためには「ウォーク」しないとダメですね。

堀井 そうだね。ハードも進化して、AIとか新しい技術も出てきて。いろいろ新しいことをやっていきたいですね。

─最後に、『DQウォーク』の5年目を経て、実現・挑戦したいことはありますか?

 インタビューで「5年間どうでしたか?」とよく聞かれるんですが、あまり実感がなくて。「日々をこなしていたら5年経っていた」というイメージなんです。なので、おそらく6年後も8年後もそういう感じで、できれば10年後もやり続けていたいなと思っています。いま、ここまで来たからこそ許してもらえる、ノリをわかってもらえる人たちが周りにいますので。そういった人たちと、もっとおもしろいことをやっていけると思います。そういう点では、ある意味いまもスタート地点なのかなと思っています。あと『DQウォー

ク』は、プレイヤーを健康にするという目的も持っていますからね。続けないと(笑)。

堀井さんは、『DQウォーク』が今後、どのようなゲームになっていってほしいですか。

堀井 いろいろ楽しいことが増えていくと思うんですが……最近、カジノに入りそうなゲームにハマっているんですね。カジノに麻雀も入ったし、『なぞり ドラけし!』も入ったし、つぎは……。

 あ、もしかしてアレですか。なるほどいいヒントですね、それ。

堀井 6人ぐらいで遊べれば楽しいかなと思って。

 運要素もあり、テクニックもあり、みたいな感じですのでいいかもしれないですね。麻雀よりルールもかんたんだし……ここまでしゃべると、やらざるをえないですね(笑)。

堀井 いろいろ遊びが広がって今後も本当に楽しみ!

<2024年10月上旬 台湾にて収録>

本インタビューのほか、5周年特別企画「台湾のおみやげを取りに行こう! ~台湾WALKレポート~」や、冒険者の様子をデータから読み解く「国勢調査」最新版などを掲載した、「ドラゴンクエストウォーク 公式ファンブック 5th Anniversary」のご購入はこちらから!
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「台湾のおみやげを取りに行こう! ~台湾WALKレポート~」

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