1st anniversary記念のスペシャル対談!!
ライトノベルというジャンルを作り上げられた偉大な作家のお一人であり、現在も『スレイヤーズ』を刊行されご活躍中の神坂一先生。
『私、能力は平均値でって言ったよね!』シリーズを始め、このジャンルで複数の人気シリーズを刊行されているFUNA先生。
SQEXノベル1st anniversaryのお祝いということで、今回お二人の対談が実現しました!!
ここだけでしか見れない貴重なお話も!?
是非ご覧ください!
『私、能力は平均値でって言ったよね!』が生まれるまで
--小説家としてのデビューは神坂一先生が1989年、FUNA先生が2016年と、四半世紀以上の隔たりがありますが、お2人は同年代です。
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これまで特に年齢について触れる機会がなかったのですが、私の作品を読めば、想像つく方は多かったのでは……(笑)。「小説家になろう」の感想欄にも「こんなネタを使うなんてオッサン以外にありえない!」といったコメントが書き込まれていたぐらいなので。
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作品を拝読したのですが、パロディが明らかに我々の世代向けですよね。『遊星仮面』や『仮面の忍者 赤影』など、私が子どもの頃に親しんだアニメや特撮のネタが仕込まれていて、「いいぞ、もっとやれ!」と楽しませていただきました。その一方で「このネタは若い人たちには通じるの?」と、ちょっと心配にもなりましたよ(笑)。
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それは「若者に読んでもらいたい」なんて、執筆当時はこれっぽっちも考えていなかったからです。私は仕事を退職してから小説を書き始めたので、作家としてお金を稼ぐつもりはまったくなくて、「自分が読みたい小説を自分で作る」という気持ちが強かったんですよ。
--今回はお2人に、それぞれの視点から小説について語っていただきます。まずFUNA先生は2015年11月に「小説家になろう」で『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(以下、金貨8万枚)』の投稿を開始しました。その経緯を教えてください。
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私はかつて、将来の夢は小説家というぐらい本が好きで、若い頃に同人誌を作った経験もありました。ただ就職先が副業禁止だったという事情もあり、社会人になってからは小説を一行も書かずに過ごしていたんです。そして数十年を勤めた後に退職してからは買い溜めしていた小説を読み漁っていたのですが、1年半ほどですべて読み尽くしてしまい途方に暮れていたところ、かつての夢を思い出して「自分で書けばいいじゃないか」と。だから若い人に対しての配慮はゼロで……。「ついてこれる奴だけついてこい!」という感じでしょうか(笑)。
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カッコイイ! 素晴らしいスタンスですね。
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前職では小説は書かなかったものの仕事の合間に構想だけは練っていて、『金貨8万枚』のアイデアは20年以上温めていたものです。書き溜めなしで1話を投稿したのですが、「小説家になろう」は10分おきに読者数がどんどんカウントされていくんですよ。同人誌の即売会では2桁売れることすら珍しかったので、カウンターの数字が増えていくのを見るのは楽しかったです。
『金貨8万枚』の初投稿翌日に、2作目『ポーション頼みで生き延びます!(以下、ポーション)』も開始していますが、なぜ2本同時連載を始めたのでしょうか?
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ずっとカウンターを眺めているのも手持ち無沙汰だったので、その時間を使ってもう1本書いた方がいいだろうと思ったからです(笑)。だから『金貨8万枚』の20年に対して、『ポーション』の舞台設定は30時間で作ったものです。そして2ヶ月後にどちらも完結しそうになったため、今度は2日で考えたのが『私、能力は平均値でって言ったよね!(以下、平均値)』です。結果として初めて書籍化されて私の小説家デビュー作になったのは、構想20年の『金貨8万枚』ではなく構想2日の『平均値』でした。人生ってわからないものですね(笑)。
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FUNA先生は『平均値』のあとがきで「連載を開始したばかりなのに編集から書籍化のオファーが来た」と書かれていましたよね。実際はどのように話が進んでいったんですか?
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連絡が来たのが『平均値』を投稿して8日目で、ちょうど8話を投稿したときでした。1冊が大体32話で構成されるため4分の1程度のプロローグ段階で、主人公のマイルがハンター養成学校に入学する前の、まだ学園生活を送っていた時期です。だから「これは学園モノだと勘違いしているな」と思って、「この子、これからハンターになるんですよ」と私がなぜか書籍化を思いとどまるように編集者を説得したのですが、「それでも構いません」と言っていただけました。
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おおっ! 編集さんの慧眼がすごいですね。
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のちのち聞いた話では、『金貨8万枚』と『ポーション』を読んでいたこともあって、早めに連絡していただけたようです。「小説家になろう」に投稿を始めたのが2015年11月、書籍化の連絡がきたのが2016年1月、1巻の発売が2016年5月ですから、改めて振り返ってみると異常なスピード感でしたよ。
『スレイヤーズ』の頃と現在の違い
--神坂先生は1989年開催の「第1回ファンタジア長編小説大賞」で準入選して小説家デビューされました。
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私がデビューした頃はインターネットなんて普及しておらず、小説を読んでもらうこと自体のハードルが非常に高かった時代でした。ファンタジー系小説の新人賞の数も少なかったですし、編集部に持ち込むときも返信用の封筒を同梱した上で「小説を執筆したのですが読んでいただけますか?」という手紙を送り、向こうから許諾の連絡が来たら、今度は原稿を送るという手順を踏んでいました。ただそういったことをしても上手くいかなかった頃、「ファンタジア長編小説大賞」の公募を見つけて応募したという流れですね。
--受賞の連絡が来たときの気持ちはいかがでしたか?
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もう30年以上前の話なので忘れていることも多いのですが……(笑)。一つだけ鮮明に覚えているのは現実感が湧かなかったことです。FUNA先生もあとがきで「小説家になれればという気持ちはあったけれど、現実感は伴っていなかった」と書かれていましたよね。私もいざデビューしてみると、どこか夢のような感覚がありました。
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ただ自分の場合は神坂先生のように、賞を受賞して小説家になるという方法では絶対にデビューできなかったはずです。もし私が20代や30代であれば、編集者も「これから少しずつ育てていこう」という気持ちになれるのでしょうが、さすがにこんなオッサンをデビューさせても育てようがないでしょうから(笑)。また「小説家になろう」では、新人賞だと落選しそうな作品でも、どこか光るところがあると話題になる場合もあります。そんな既存のルートでは日の目が当たらなかったであろう投稿者が一躍人気となり、ひょんなことから小説家デビューを果たすのがインターネットの面白いところです。
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たしかにそれは大きなメリットですよね。私も新人賞で審査員を務めたことはありますが、落選した作品の中にもデビューしたら高評価を受けていたものがあるのではないかという疑問はどうしても消せないんです。その点、小説投稿サイトでは大勢の読者に評価をしてもらって、皆さんの支持を得た上でデビューできるというのは、本当にフェアなことだと思っています。
--すでに読者の反応を得た上でデビューするのが大きな違いであると。
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はい。私が読者の感想を初めて目にしたのは、小説家としてデビューしてファンレターをいただいたときです。そのときに自分がやってきたことに対して手応えを感じて、とても励みになったことを今でも覚えています。ただネットの場合は不特定多数から評価を受ける訳ですから、やはり怖くもありますよね。そこに皆さんが飛び込んで行かれるのは、実はものすごく勇気があることだと感じています。
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それにファンレターと違ってコメントは大量の数が届きますからね。私なんてこれまでもらったファンレターはたった1桁なんですが、コメントはそれこそ万単位でいただいています(笑)。それに感想以外にも、誤字誤用などの指摘が投稿直後にビシビシ来て、作品に反映できるんです。私が一番驚いたのは、スイス銀行に口座を作るというエピソードを書いたら、実際に口座を持っているセレブな方から連絡が来たことですね。
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恐ろしい!
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何を書いても必ず専門家がいるという事実を思い知らされました。そういった指摘をいただいて、そのたびごとに間違っていたところを直せるというのはありがたい話ですね。その反面、ちょっと困るようなコメントもありまして……。たとえばせっかく次回への“引き”を作って良いところで終わらせていたのに、カンの鋭い読者に「この後はこういう展開ですよね」と種明かしをされてしまうんです。「今それ書いている最中だから! ちょっと待ってよ」と(笑)。
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なるほど。リアルタイムで感想が届くというのは善し悪しがありますね。
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ただ基本的には読者のコメントはありがたいことなんですよ。皆さんの反応を見て「このキャラクターはもっと登場させよう」とか「このエピソードは早めに切り上げた方がいいな」と判断することもありますし、何より初めて応援のコメントをいただいたときは「こんなに嬉しいものなんだ」と感激しました。日々の投稿を続ける上で糧になっていることは間違いないです。
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それは私も同じです。『スレイヤーズ』も本来は第2部で終わらせる予定だったんですよ。2000年に完結して長い月日が経ちましたが、それでもファンレターで「続きを待っています」というお便りを沢山いただいていました。そういった声を読んでいる中で、自分の中でも少しずつ、ずっと応援してくださっている皆さんに何かをお返しするべきではないかという気持ちが生まれていきました。「『スレイヤーズ』の続きを書いてもいいのかな」という感情が芽生えて、それを育ててくれたのはファンの皆さんの支えがあったからです。発表する媒体が変わっても、そういったものは変わらない気がしますね。
なぜ女の子の主人公を描くのか?
--『スレイヤーズ』も『平均値』も女の子を主人公に据えています。女の子を描くことについて、どのように考えていますか?
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これは「男を書くより女の子を書く方が楽しいから」です。以上!
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まったく同意します(笑)。
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……マジメに話しますと、男性・女性という性別の違いはありますが、本質的に人間を書くことには変わりはありません。そこさえ間違えなければ問題ないはずだという意識がありました。その上で、女の子が主人公の方が読者の皆さんも楽しんでいただけるだろうなと。
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主人公の性格設定は『スレイヤーズ』からすごく影響を受けているんですよ。『スレイヤーズ』のリナ=インバースはおしとやかなヒロインからはほど遠くて、悪党は平気でぶちのめすような強いキャラクターですよね。私もこれまで書いた作品の主人公は全員女の子ですが結構な暴れん坊で、「現代日本から異世界に転生した女の子なのに、どうしてそんなに暴力的なんだ」というお叱りをときどき受けてきました。でも「フィクションなんだからさ」と(笑)。そういった痛快なキャラ設定はリナを参考にしております。それに男性より女性にした方が表現がマイルドにもなるのも理由で、やはりリナの一人称の語り口は気持ち良くて憧れましたよ。
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ありがとうございます。ただ一人称視点にしてしまったことが、かなり悩みの種になってしまったんです。一人称ということはリナが見たものしか物語で描けない訳で、その裏で他の登場人物が暗躍していても読者に伝えられませんから。それにキャラクターにバックボーンがあったとしても、その人物が無口な性格であれば自分からベラベラ過去を喋らせると違和感が生じてしまう。そのため設定は考えていたけれど書けないことも多かったです。実は『スレイヤーズ』の最新刊も人称の問題で悩んでいる真っ最中で、そこを何とかクリアできれば、いろいろな展開を提示できそうなのですが……。
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私も人称には苦戦しました。『金貨8万枚』と『ポーション』は一人称で書いていたのですが、後々読み返すと三人称の視点が混在しているなど、細かなミスが多かったです。何とかそれらしいものを書けるようになったのは、『平均値』が書籍化されたときに、校正さんから山のように文章を直されてからです。たとえば「“返事を返す”は重複表現です」とかね(笑)。
--校正者は日本語のスペシャリストですから、コメント欄以上に厳しい指摘が飛びそうです。
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本当にそうですよ。これまで何気なく書いていたものをことごとく指摘されて、ものすごく勉強になりました。
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私たちは学校で作文の書き方は習いますが、本格的に勉強しない限りは、ふんわりと書いてしまう部分があるんですよね。私もデビュー当初は校正さんに指摘されて気付くことが多かったです。とくに『スレイヤーズ』は一人称なので、くだけた表現を使うことが多くて、校正さんはそれをわかった上で念押しのために「正しい表記はこちらです」とわざわざ書いてくれるんです。作者があえてそういう表現を選んだことは理解しながらも、校正という仕事として万一のミスがないように指摘せざるを得ない。とても大変な仕事なのだなと思いました。
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私の書籍を担当してくれる校正さんも非常に博識な方です。私はパロディをよく盛り込むタイプなので「この元ネタを知っていないと絶対に間違いだと思うよな」と、ちょっと意地悪な気持ちで校正さんの仕事を見ていたら、そこは完璧にスルーしている。圧倒的な知識量に呆然としましたね。コメントをくれる読者の方もそうですが、多くの人の力によって小説ができあがっていることを実感しました。
ファンタジー世界の魅力は自由なこと
--『スレイヤーズ』と『平均値』はともにファンタジー世界が舞台です。ファンタジーを題材にされていることについてもお聞かせください。
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ファンタジーを選んだ理由は、とても自由な題材だからです。私の知り合いに架空戦記作家がいるのですが、歴史や兵器についてあらゆる知識を網羅しておかないと、そもそも執筆に移れないそうなんです。架空戦記は事実に少し嘘を混ぜることで物語が広がっていくジャンルですから、土台の部分に嘘があることは許されない。下手をしたら執筆よりリサーチの方に時間をかけているぐらいで、私にはそんな真似は到底できません。そういったジャンルに比べれば、ファンタジーはそこまで厳密な世界観は求められません。比較的自由に書くことができるんです。
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私もファンタジーの自由さにひかれましたね。もし歴史小説の場合は面白いエピソードを思い浮かんだとしても、その時代には必要な道具が発明されていなかったり、地理的に移動が難しかったりという理由から、没にしなければいけない場合も出てきます。『ロスト・ユニバース』というSFモノを書いていたときは、惑星間を移動するにして、宇宙船のスピードは光速の何パーセントで、時間はどれぐらいかかってと、きちんと計算して正しい数字を出さなければいけないのが大変でした。
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SFファンなので『ロスト・ユニバース』はよく読んでいました。AIのキャナルちゃんをご贔屓にしていたのですが、それは語り出すと止まらないので置いておくとして……(笑)。SFは科学に基づいていなければいけませんが、ファンタジーなら魔法で解決できるのが大きなメリットですよね。
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「このキャラを窮地から救うためには、こんな効果がある魔法を作ればいいんだ!」と(笑)。もちろんそれだけでは絵空事になってしまうので、その世界独自の魔法の原理を体系づける必要がでてきます。そこがファンタジーを題材にする難しさでもあり、面白さでもあるんですよ。
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「よくわからないけど魔法が使える」では興醒めですからね。私は魔法に関しては荒唐無稽でもいいから理屈を付けてほしいタイプなので、『平均値』では世界にナノマシンが散布されていたり、かつて先史文明が存在していたりと、ロジスティックに世界観を組み上げるようにしました。
--お二人にとってファンタジーは、創作の自由度を担保する上で最も適したジャンルだったんですね。
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はい。それにファンタジーは世界のルールを自分一人で決められるため、逆にほかのジャンルも参考にして取り入れることができるんですよ。たとえば我々が若者だった1980年代は日本にロールプレイングゲームが根ざしてきた頃で、TRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などのゲームが翻訳され始めた頃でした。つまりマンガや小説など、いろいろなメディアの垣根が薄まりつつあった時期で、自分はそういう転換点に生まれた人間だという自覚がありました。当時はそこまで強く意識していた訳ではないのですが、私がやったことはそういった垣根を取っ払って一つに合わせることだったのかもしれないなと思っています。
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なるほど。「小説家になろう」も新しい切り口で書かれた作品がヒットしたら、そのフォロワーが沢山生まれるんですよ。皆さん勉強熱心なので、人気作の面白い要素をピックアップして自分なりに昇華して、より面白い小説を書こうとしています。主人公の性別にしても、かつて「なろう」では男性でなければ流行らないと言われていたのですが、『本好きの下剋上』や『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』、『くまクマ熊ベアー』など、女性がメインのタイトルが出てきて一気に増えたイメージがあります。私が『スレイヤーズ』の影響を受けて女性を主人公にしたのと一緒ですよ。
--神坂先生はライトノベルという言葉が生まれる前から、エンターテイメント小説を手がけてきました。若い人の中には作品に直接触れていなくても、知らず知らずの内に影響を受けている方も多いと思います。
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たしかに私はライトノベルと呼ばれるジャンルが繁栄する、そのトリガーを引いた人間の一人だとは思っています。でもそれはいくつもの要素が偶然重なっただけであって……。たまたまデパートに入ったら「おめでとうございます! あなたは記念すべき100万人目のお客様です」と言われて、頭の上のくす玉が割れたような感じで、いまだにその不思議な感覚の中にいるというのが正直な気持ちなんです。だから仮に私が小説を書いていなかったとしても、そういったジャンルは開花していたはずだと。そういった確信のようなものがありますね。
いくつになっても楽しいものは素直に楽しむ
--書き手ではなく、読み手として、お二人がどのようにエンタメ小説を楽しんでおられるのかも、うかがってよいでしょうか?
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今は少年・少女から大人まで楽しんで貰える小説を書いていますが、日々の暮らしの中では高年齢向けの作品も楽しんでいます。もちろんアニメやマンガも嗜んでいます。私たちの時代は「こんな年になって小説やマンガを読んだり、アニメを見たりするのはみっともない」とよく言われたものなのですが、何歳だから何をするべきなんてことは間違っていますよ。閻魔様の前に行ったときに「お前は死ぬには年を取りすぎている」と言われて追い返される人が一人もいないのと同じように、何かをやるのに年を取りすぎていることはまったくないと。どんな趣味でも何歳でも楽しんでもらえればいいのではないかと思っています。
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SFやファンタジーといったジャンル分けは、ジャンルそのものを楽しむために存在しているのではなく、自分にとって魅力的な作品を探し出すための目安のようなものだと考えています。「これはSFではない」という風に垣根を作るのではなく、自分にとって楽しいものを探し出すことが、一人一人にとって何よりも大切ではないでしょうか。「このジャンルの作品はダメだ」と言ってそもそも手を付けないというのは、ひょっとしたら、その中にある自分好みの作品を排除してしまうかもしれません。
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今では「ライトノベル」と「なろう」小説を別物だと捉えている人がいるんですよ。「ライトノベル」は新人賞に応募してデビューした神坂先生のような作家が書くもので、「なろう」小説は私のようにネットに投稿した作家が書くものだと。そんな風になぜか垣根を作って「こっちは好きだけど、こっちは好きじゃない」という見方をする。それはつまらないですよ。
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そういった区分けは納得できないですね。反感も誤解も承知で乱暴な言い方をしてしまうと、高尚な純文学であろうと、ネットの書き込みであろうと、娯楽の読み物であることは変わらないはずですよ。
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人を楽しませた方が勝ちなんですから、面白いものは片っ端から読まなければ損です。私なんて若い頃は文字を読むのが好きで、新聞どころか広告のチラシさえ漏らさずに読んでいました。だから小学生の頃から宝石や金の値段を把握しているという変わった子どもだったのですが、その経験が意外に執筆活動に役立っているんです(笑)。今はインターネットを使えばすぐに調べられる時代ですが、何を調べれば良いのかは知識がないとわからないものです。垣根を意識せずに面白いものを片っ端から読んでいけば、それが熟成されて何かの役に立つのではないかと思います。
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そうですね。世の中はレッテルを貼ったり貼られたりすることがあると思いますが、一番大事なのは自分自身にとって面白いことを見つけ出すことです。それは小説という媒体に限らず、ありとあらゆるジャンルに共通したことだと思っています。大量にある作品の中から自分に合ったものを探してみることが、小説を楽しむ上では大切になってくるのではないでしょうか。
神坂先生。FUNA先生。貴重なお話、ありがとうございました!!